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おくに、という女性をご存じですか?

歌舞伎の発祥になった巫女さんで
出雲 阿国(いずもの おくに、元亀3年1572-没年不明)とされています。

昨日、歌舞伎の研修を受けた際
質問をした内容についてリマインド。

「阿国(おくに)が最後に失踪して行方不明ですが、歌舞伎界では
どう考えられていますか?」

回答:「本当にわからないんです」(松竹株式会社 岡崎常務のお話)

ちょっと驚きました。
本当に分からないままなんだ・・・。

「全くわからない。江戸で踊った記録はあるのですが
引退したという記録も出ていないし、謎に包まれている。」

歌舞伎は
出雲の巫女 阿国(おくに)という女性が踊った念仏踊り
(先生曰く、”コケティッシュダンス”)が起源とされており、
あまりの熱狂ぶりに、女性が踊るのを禁じられ
以来、男性が踊るようになりました。

阿国は最後の踊り(当時30代)の後、行方不明になりました。

現存する阿国の記録は、
1598年に京都辺りの貴族のお屋敷でパフォーマンスをしている。
江戸幕府を開いた1603年に、阿国が歌舞伎踊りを始めた。

(つまり、この記録から
既に4,5年は準備していたのではないか?と言われています。)

失踪後の記録はなく、分からない。

阿国のお墓とされるものはありますが、それはどうかなあ。
掘り返すのは恐ろしい…。

しかし、その後の歌舞伎の歴史は少し気の毒で
彼女がもし生きていれば50代の頃…あまりの加熱で
(1629年風紀を乱すという理由で女性の出演は幕府により禁止)
自分が”まいた種”が、「遊女かぶき」になった歴史の一部は辛い。
[1652年若衆(わかしゅ=10代の俳優)による「若衆かぶき」も禁止]

それでも、出雲には阿国に関わる観光地も多いし、
現在の歌舞伎が無形文化遺産となり、世界的にも脚光を浴びることは
阿国も本望だったのではないか。

というお話を伺えました。

歌舞伎の資料もたくさん頂けたので、もっと勉強したいと思います。

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