私の講義では、時々
学生のみんなに感想を書いてもらうようにしています。
出席カードの裏に書き込めば、だいたい150字くらい
つまり30秒スピーチをするくらいの自分の意見を書くことができる。
私にも学生にも。一石二鳥のアナログ日記。
先日、こんな感想がありました。
会社で働くときや正式な儀式に行うときに、
女性はヒールなどかかとのある靴を履くのが常識のようになって
いるように感じます。自分は見た目重視で実用的でないと考えていて
女性だからヒールと言われるのは嫌悪感を抱くのですが、
先生はどのように考えますか。または違和感を抱いた経験はありますか。
素晴らしい意見だと感じました。
常識に疑問を抱く。これって大切ですよね?
私自身、違和感を感じたことは確かにあります。
ローファーやスニーカーのほうが圧倒的に仕事はしやすいですよね。
制服やスーツの場合、服とのバランスの結果、少しキチッとしてみえるもの。
だから日本では、女性の場合、仕事中は
中ヒール(3~5センチ)が妥当だといわれてきました。
男性には男らしさ、女性にはたおやかさが求められてるということなのでしょうか。
しかし今ではパンツスーツも多いので、少しずつ変化しているように感じます。
さて、ハイヒールについて。
女性だからハイヒール、とは実は限らないのです。
フランス王ルイ14世は(もちろん男性ですが)、
バレエからヒントを得て、ハイヒールを好んで履いていました。
身長が160センチ程度ということも理由のようですが、背筋が伸びて
姿勢は抜群に良くなります。王としての威厳も見せられたことでしょう。
現在でも挙式・披露宴のとき
背の高い新婦とバランスをとるために、新郎が靴の中に
高いソールを入れて”ハイヒール”化させることもあります。
見方を変えれば、ハイヒールは
自他ともに、
日常より高い世界で、ひと味違う刺激を味わうもの
なのかもしれません。
不思議ですね。ハイヒールを履いて歩くと
自分がちょっと特別な存在だと感じる気がします。
痛みは伴いますが😅
ハイヒールは散在していた人糞を踏まずに歩くため
とか、男性が馬に乗る際に男らしさを強調するために生まれた
という説もあります。
いずれにしても、
時にはハイヒールを履いたり、時にローファーを履いたり。
男女問わず、違う視界を味わうのも。
ためらわずに 自分自身を、自由に生きていきたいものです。