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少し前にお礼にと頂いた香り。
花の香りが良かったので、
無くなったタイミングで、買ってみました。

オ・パラディのフルール?
という名前でしょうか。

さて。

相当昔のことです。
国際線で、ビジネスクラスを担当できるようになって
しばらくすると、ギャレーワークの仕事をするように
なります。

当時のビジネスクラスは客席も多く、
二階席もあったので、取りまとめるのは大変でした。

機内に乗り込むとわずかな時間で、確認することは多くて
それに加えて、ギャレーを担当する=すべてのサービス備品を
チェックする必要があります。
5分から10分程度の時間が許されるでしょうか。

ビジネスは例えば、ディナーなら
和食・洋食のフルコースセットがあり、
さらに洋食は2種類あり、一階席と二階席の合算を
確認しないといけません。

すべての食事を全員分、とはいかないため
7割程度が用意されています。
つまり、うまくお客様に選んでいただかないと
お断りしなくてはいけなくなる、ということです。

初めてのギャレーのこと。
ロンドン便の一食目で、お客様からの注文が入った時点で
1階、2階席の和食、洋食A、洋食Bの注文数を合わせて
在庫と照合しなくてはいけません。
わずか2,3分で、です。

私はパニックになって、数を誤り
結果的に、サービス時に後半のお客様の和食が足りない💦
という事態になりました。

全部、私の責任です。

が、責任を取るのはビジネスクラスのパーサーで
その便では直属のグループにいる先輩がパーサーをして
いました。

つまり、先輩の胸を借りながら
初めての厨房担当をし、そこで失敗したわけです。

ロンドンのホテルには、大型のバスで向かいます。
バスの中で、初めての担当をした私は
通路をよろけながら、上司のみんなの元へ行き、
一人ずつにコメントをもらいました。

先輩パーサーのところへ行くと、
(私の失敗の尻拭いをした、その先輩です。)

先輩は遠くを見ながら
「かんちゃん(私のニックネーム)、私は悲しいよ。」

ただ、そう言われました。

”どうしてそうなるの?もっとしっかりして!”と
叱られるよりも、その言葉はショックで
期待を裏切ったふがいなさや、申し訳なさで
胸がいっぱいになりました。

もう、二度と失敗しない。

帰路の成田行きは、滞在先での猛反省を受けて
無事にギャレーワークができましたが、
この一件で、私は1つ学びました。

相手の心に届けたいなら、
主語を自分にして話す。

だめじゃない、
何やってるの

ではなく、
私は悲しいよ。
私は、あなたにもっと期待している。
私は、そうは思わないけど。

日本語は情緒言語と言われ、
主語を言わない傾向がありますが
できるだけ、
私はこう思う。(でも、あなたがどう思うかは、あなたの自由)。
という話し方をしたいものです。

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