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先日、来訪先で出されたお茶(湯呑み茶碗)が
大変素敵なもので、
飲んだあと、ずいぶんと高台や糸底を触りながら
表面の釉薬を眺めていたら
お茶の出し方の話になりました。

その湯呑みは、底に切り込みが入っていて
”切り込みの数が1つや2つ、3つなどがある”
と話したあとで
どちら側に向けたらよいか?という話題になりました。

勉強のために写真を撮らせていただけばよかった💦
と後悔しても遅い。

今日、お茶の稽古で
先生に相談して、萩焼の茶碗をお借りしました。

とっても奥深い湯呑みの世界へ いざ!

左:茶碗
右:湯呑み(茶碗)
いずれも萩焼

萩焼とは山口県萩市一帯で焼かれる陶器です。
昔から「「一楽二三唐津」と謳われるほど、
茶人好みの器を焼いてきたことで知られる焼き物ですが

かつては、身分の高い人だけに許された茶器だったので
庶民が使うには、欠点がなければいけない。
ということで、高台にあえて切り込みを入れて未完成(不完全)に。

だから、一般にはこの切り込みがある=萩焼の象徴
(※デザインでそのようにしている商品が現在は他にもあります。)

「切り高台(きりこうだい)」と呼びます。

切り込みの上部に作者の印がくることが多く、
その不完全な部分は通常下座を向きます。

お茶席では、右側に上座があることがほとんどなので
手に乗せた時には左手に切り高台がくることになります。

では、応接間で出たら???

上座下座を判断して、下座に切り高台が向く。
のが正しいのかな。
ここはいささか曖昧です😅

っと先生に話したら、
「あら!高台で判断せずに、亭主が正面だと出したら
それが正面だから、お客は気にしなくていいのよ!」

たしかに・・・💡

ということで、萩焼と切り高台の話でした!

📃糸底(いとぞこ)
茶碗の底辺の部分を呼びます。
昔は糸のように細いから?と思っていましたが、
成形のときに糸でろくろから切り取った底部だから、です。

別名もいろいろ😌
糸切り底。糸切り。糸尻。糸床(いとどこ)。

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