話題になっている、ある白いスーツの鬼マナー講師の話を
ニュースで見ました。
(私は彼女の「あなたが座っている椅子は立ったら、
そこは通り道。椅子を戻す!」という台詞が好きです。
怒っているように見えても、目はいつも笑っているとも思いますが・・・)
パスタを何本のフォークで食べたらうまくいくかという実験?で
「いただきます」と言ったら、「頂戴しますやろ💢」
と叱ったとか。
どちらでもよいのでは???
あいさつとしての「いただきます」
「いただきます」は食事の始まりの”かけごえ”で
①農作物を作ってくれた人への感謝
②農作物そのものへの感謝
③作ってくれた人への感謝
と3つの感謝が含まれています。
また、ご飯を三角形にこんもりと盛り付けることは
「山の頂」を意味するようで、神様への感謝としての
「頂き」も込められています。
江戸時代に終わりの挨拶「ごちそうさま(ご馳走様)」と
セットで使われるようになりました。
お客様のために馬を走らせて準備したのでしょう。
もっと丁寧に言うときの「頂戴いたします」
もらう<いただく<頂戴する
というように、「頂戴する」は最も丁寧な敬語表現です。
しかし「いただく」を使った時点で既に敬語(謙譲語)なので
「いただきます」でも十分でしょうか。
(お茶の世界では「頂戴いたします」と言うことが多いです。)
考え方は様々ですね。
ところで・・・
フォークの話です。
フォークは16世紀にイタリアからフランスに持ち込まれました。
カトリーヌ・ド・メディシス(当時14歳)が嫁いだときです。
しかし、すぐにはフォークは流行らず、しばらくはカトリーヌの
衣装ケースの中に眠っていたとか。
カトリーヌの息子の時代。1582年、パリの「トゥールダルジャン」で
2本刃のフォークを見て宮廷に取り入れた、と言われています。
なぜその頃になって流行ったか?というと
ちょうど当時、レースの衿(付け衿)を派手にする衣装が流行っていて
「フォークがあれば、レースを汚さずに食べられる✨」という理由から
フランスでもフォークが広まりました。
今では2本刃、3本刃、4本刃とありますが
当時の名残りでローストビーフを切り分けるナイフは
2本刃のままです。