学生から、質問がありました。
「たばこは、”たばこ”と習いましたが、
アルバイト先では”おたばこ”と言いなさいと
言われました。どちらが正しいのでしょうか?」
外来語には付けない
敬語には、「お」や「ご」を付けて
言葉を丁寧にするものがあります。
時と場合によって、「尊敬語」「美化語」「丁寧語」と
言われますが、
日本の敬語なので、外国から入った物は適用外です。
だから、
・ビール → ビール「beer」
・コーヒー → コーヒー「coffee」
誰も「おコーヒー」とは言いませんよね😌
「たばこ」も、1600年頃に日本に入ってきました。
・タバコ → タバコ「tabaco」
本来は、「お」は付けません。
日本語検定では「おタバコ」は×になります。
ではなぜ??
「珈琲」のように、タバコにも
日本に入ってから長い間に”帰化(日本語化)”して
漢字が当てられるようになりました。
「多巴古」、「佗波古」、「多葉粉」、「莨」、「淡婆姑」などが
ありますが、よく知られているのは「煙草」ですよね。
アルバイト先で、
「お煙草と言いなさい」原理は、
ここから来ています。
実際、「話し言葉の多様性」という研究では
おタバコという表現も出てきます。
もう日本(語)なので、「お煙草」もよし
という考えからなのでしょう。
お客様に対して、
「タバコはお控えください。」より
「お煙草はお控えください。」と言った方が
穏やかで言いやすいのかもしれませんね。
ちなみに、ひらがなとカタカナの使い分けは
・たばこ 加工品
・タバコ 植物
と役割分担をしているようです。